遺産相続の悩みを無料で専門家に相談できる
生前贈与と遺贈、どちらの方法をとったらよいかのご相談です。
私は生涯独身で子どももいません。
障害者で足が不自由なため、近所の姪が付添人となり随分世話をかけています。
(私は伯母です。)その姪一人に、マンション等の相続をしたいと考えています。
その姪以外にも甥と姪が4人いるので、トラブルが起きないようにしてあげたいです。
この場合、今のうちにマンションの名義を姪に変更しておいた方がよいでしょうか。
それとも遺言状を作っておく方が、今後トラブルがなく済むでしょうか。
また、贈与税・相続税がかかる場合どちらの方が負担が少なく済むでしょうか。
ご助言いただけると大変助かります。宜しくお願い致します。
相続する財産評価にもよりますが、単純に考えて生前贈与だと110万以上の相続財産で贈与税が課税されます。
遺贈は相続税の対象となりますので、贈与に比べれば、基礎控除も
3000万+600万×法定相続人の数 となりますので納付する税金は比較にならないほど変わります。
○遺贈の注意すべきこと
自分で遺言を書く方法もありますが、正式に認められなかったりすることがあるので、公証人役場に行き遺言を作成してもらってください。
キチンと保管もしてくれますし、亡くなられた際の相続で優先的に扱われます。遺言は、人生最後の「意思表示」と言われますが、自分の意思を反映するには、大切なことです。
細かくいうと、遺留分とかがあり、他の相続人の方が遺産が欲しいといった場合、その人の法定相続分の1/2までは請求することはできます。
姪御様と養子縁組されるおつもりはありませんか?
養子縁組をされれば、相続人はその姪御様お一人となりますので、特別に贈与や遺贈といった手続きをとらなくても、マンションを含めたすべての財産をその姪御様に遺すことが可能です。
もし、何らかの理由で養子縁組が難しいようであれば、税負担を考慮すると遺贈の方がよろしいかと思います。
生前贈与の場合、贈与税の負担が大きいことと、贈与後の固定資産税やマンション管理費などが姪御さん負担となってしまうからです。
遺贈される場合は、せっかくの遺言書が無効なものになってしまわないよう、形式等しっかり専門家のアドバイスを受けることをおすすめします。
ご質問のケースについて、税負担の面から回答させて頂きます。
マンションの名義を変更する場合の税金として、贈与税と相続税が考えられますが、贈与税よりも相続税の方が税金の負担が軽くなる仕組みとなっております。
仮に、生前贈与により今のうちにマンションの名義を変更してしまった場合、姪の方に贈与税を負担するだけの納税資金を準備することができないときは、当該マンションを売却して納税資金を確保するか、借入金によって納税資金を確保しなければならないこととなります。
したがって、税負担の少ない相続によりマンションの名義を変更した方がよろしいかと考えられます。
また、相続の方法ですが、遺言よりも姪の方と養子縁組をして法定相続人になってもらうという方法が最も確実であると考えられます。
養子縁組をした場合、平成27年以降の相続開始であれば、相続財産の評価額が3600万円までは、相続税は課税されません。