• このエントリーをはてなブックマークに追加

一人暮らしの祖母が亡くなりました。
持ち家で畑もありますが、あまり価値がないように思います。だれもそちらには住まないし、畑もできないので、売るか貸すかしたいと話しています。
祖母の家は福島との県境であり、原発からもあまり離れていませんので気にする方もいるでしょう。家は60坪ぐらい、畑は30坪ぐらいで家から畑で数十メートルしか離れていません。

利便性があまりよくなくて、バス亭からも歩いて20分以上かかります。スーパーまでは車で15分程度、歩くとかなりあります。家は築年数もかなり経っており、そのまま住むのは難しく、リフォームよりは立て直した方がいいと思います。畑もここ2年は何も育てていなくて荒れています。家も土地もこれではほとんど価値がありませんよね?

行政書士さんに価値を見てもらったらいくらぐらい費用がかかりますか?
更地にするのも考えましたが、それもお金がかかりますよね、ざっくりどのくらいかかるかお分かりですか?
もし、相続放棄したらどのくらい費用、期間がかかりますか?宜しくお願いします。

2016年10月18日投稿者:さやか(30代女性)
  • 73人に評価されました
  • 専門家回答 1件/返信 0

専門家からの回答

立山 昭浩行政書士
立山 昭浩行政書士

不動産の売買の参考として、その価値を鑑定評価するのは行政書士ではなく、不動産鑑定士の業務となります。

おおまかな値段が知りたい場合は、その周辺の不動産の最近の売買の値段を把握している地元の不動産業者さんにお尋ねすることも考えられます。

更地にするのにいくらぐらいかかるかは、建物や樹木などの状況によって違ってきますので、解体業を行っている建設業者さんに見積もりを取ってください。

相続放棄はお祖母様がお亡くなりになったことにより、自身が相続人となったと知ってから3か月以内に、お祖母様がお亡くなりになった時点でお住まいになっていた場所を管轄する家庭裁判所に「相続の放棄の申述」を行う必要があります。
しかし、3か月を過ぎてしまうと相続放棄はできなくなります。

受理されれば1か月もかからないうちに相続放棄申述受理通知書が送付されてきて、手続きは終了となります。

また、相続放棄を行うと不動産だけでなく現金などお祖母様のすべての財産に対しての相続権がなくなります。
もし、お祖母様の財産を一部でも使ってしまうと、その時点で相続を認めたことになってしまい、それ以降は相続放棄はできなくなってしまいますのでご注意ください。

まずは、お祖母様の相続人となる方々で早急に話し合って、誰が相続するのか、または全員が相続放棄するのかを決める必要があるでしょう。
全員が相続放棄をすると、その次に相続権のある人に権利が移りますので、今度はその方々が、相続を承認するのか放棄をするのかを決めることになります。

「相続の放棄の申述」の手続きはそんなにむずかしくありませんので、管轄の家庭裁判所へお尋ねになれば教えてもらえます。

料金は、収入印紙代として相続放棄を行う人ひとりにつき800円と、家庭裁判所との連絡用の郵便切手代となります。郵便切手代は各裁判所で異なりますので、直接確認してください。

ただ、その際には様々な戸籍を取り寄せなければならず、そのために時間がかかってしまいますので、3か月に間に合うようにできるだけ急いで準備を進めてください。

しかし、相続放棄を行っても、そのことによって次に相続人となった方が相続財産の管理をはじめることができるまでは、ご自身の財産と同じ注意をもってその財産を管理なければなしません。
その間に老朽化した建物が倒壊したり、台風などで壊れかけた建物の一部が飛んで行ったりして、他人にけがをさせたり、物に損害を与えた場合は損害賠償責任を負わなければなりません。

【民法940条】
相続の放棄をした者は、その放棄によって相続人となった者が
相続財産の管理を始めることができるまで、自己の財産におけ
るのと同一の注意をもって、その財産の管理を継続しなければ
ならない。

だれも相続する人がいない場合は、ずっと管理義務を負うことになります。
管理を行いたくない場合には、家庭裁判所に「相続財産管理人の選任」の申立てを行い、管理人を選任してもらう必要があります。ただし、この申し立てを行う場合には最低でも数十万円の予納金を負担しなければならない可能性があります。


なお、相続放棄を行わなかった場合は、不動産の所有者の名義変更を行わず、お祖母様の名義のままにしていたとしても、不動産の所在地の自治体からは、相続人に対して毎年固定資産税が請求されることになります。

2016年10月18日21時22分

関連する悩み相談

関連する基礎知識

関連するキーワード

職種から専門家を探す
専門家ランキング
  1. 第1位 →
    宮野尾昌平(司法書士)
    長野県
  2. 第2位 →
    坂田大祐(弁護士)
    兵庫県
  3. 第3位 →
    戎卓一(弁護士)
    兵庫県
  4. 4位 →
    小屋敷順子(税理士)
    熊本県
  5. 5位 →
    橋本隆亮(弁護士)
    福島県
注目タグ一覧
基礎知識